山本です。非経済学部出身者が経済学を学ぼうシリーズ。
今回はこちらの本です。
マンガ 行動経済学入門
前回難しい本を選んで難儀した思い出から、今回はザ・わかりやすい「マンガ」を選んでみました。
↑前回
なんとこの本、著者のゼミ生が中心になって書いたほんみたいです。
学生が書いたと聞いてちょっとテンション下がっちゃいましたが、情報の引用元は著者の本からですし、ゼミの先生として監修してるはずなので内容的には問題ないはずです。
誰が言ったかで心揺れちゃう感じ、ほんと弱いですよね。(何が?)
まず、タイトルの「行動経済学」は何かについて。
経済学の理論や計算は「人は合理的に動く」という前提で考えられています。
しかし実際は、感情に流されたり直感で決めてしまったりで、人は必ずしも合理的には行動しません。そのため経済学の計算と実際の経済活動は乖離が生まれます。
その非合理的な人の心理も包括して出来たのが「行動経済学」です。
ざっくり言うと、経済学に心理学を足し合わせて、よりリアルな経済活動を考察したものです。
内容はおそらくかなり基礎的なものになっていると思います。(僕がドド素人なので判断出来ません)
5章に分かれており、それぞれで「行動経済学について」「ヒューリスティック」「プロスペクト理論」「サンクコスト」「近視眼性」について解説しています。
プロスペクト理論、サンクコスト…株式投資をしていて耳が痛くなる言葉です。
プロスペクト理論は「利益よりも不利益を過大評価する特性」です。コインを投げて表なら50円もらえる、裏なら50円払う、というゲームがあっても多くの人がやりたがらないのがそれです。期待値はゼロですが、不利益を大きく見積もるのでやりたいと思えません。
サンクコストはもう損切出来ないことですね。
理論としてわかっていても心は合理的には動かしにくいんです。
本の中でも行動経済学の先生ですら、合理的でない行動をとっていました。
この本で面白かったのは、不合理な選択をとりがちな質問を、解説パートで何個も出してくれるところです。
マンガを読んで、概念を理解したはずなのに、その質問に対して不合理な回答をしてしまうのです。
全ての質問に答えれば、自分がどのようなケースで不合理な選択を取りがちなのかわかります。
事前に自分の傾向がわかっていれば、意識することが出来て、合理的な判断をしやすくなるのではと思いました。
そういえば転職支援していて、なんでこの人こんな選択するんだろうとか、良い話なのになんで断るんだろうとか、謎な事がありましたが、行動経済学を学んでいけば、その理由がわかるようになるかもしれません。
それじゃまた