人材業界に勤めております、山本です。
転職は20代をピークに、年齢が上がるほど難易度が上がっていきます。20代であれば未経験でも転職してキャリアチェンジが可能ですが、30代以降となるとこれまでのキャリアが生かせる転職でないと難しいです。仮に転職出来たとしても、次の会社で必ず成果を挙げられるとは限りません。
成果を挙げられる転職先を選ぶには何が大切か。それを解説している本がこちら。
超一流ヘッドハンターが教える! 30代からの「異業種」転職 成功の極意
超一流ヘッドハンター!言わせてみてぇもんだ。(ミスチル)
著者の武元康明氏は、新卒で航空業界に入り29歳で人材業界に転職。現在ヘッドハンターとして活躍する、人材業界で20年のキャリアを持つ方です。
内容としては「自分が活躍できる、満足できる転職先を選ぶにあたって、スキル面以外にも重視すべきポイントがあるよ」といったものです。あくまで学べるのは「自分に合った転職先企業の選び方」です。
そのため、30代で異業種に転職するノウハウが書かれているわけではありません。30代未経験業種でも通過する書類の書き方や面接対策などは一切ありません。そこはご注意を。
この本では、スキルをAP(アプリケーション)、価値観や資質をOSに例えて「とても優れたAPを持っていたとしてもOSが合わなければ機能し、活躍することは出来ない」説いています。そのため、自分のOSと企業のOSを理解することが必要なのです。
企業のOSびは9つの要素があるそうです。それが以下の要素です。
1.創業精神・企業理念などの上位概念
2.役員構成(株主構成)
3.経営者、幹部、上司の人物像
4.雇用慣行(新卒文化か中途文化か、マネジメントスタイルなど)
5.経営ステージ
6.業界の文化、慣習
7.自社固有のやり方や仕組み(経営戦略、知識・ノウハウ・市場など)
8.人事制度などの背景にある経営哲学
9.カルチャー・社風
ここがマッチしていれば、異業種からの転職でも成功できるはずです。面接でも、このOSのマッチングを意識した受け答えをすれば、内定の確率は上げられるはずです。
コーポレートサイトに行けば、企業理念が詳しく書かれているはずです。それを読み込むだけでなく、同業他社の企業理念も確認するのが大切です。比較してみて、その違いがわかれば一気に企業の輪郭が見えてくると思います。
また社風については、その会社がどの地域発祥なのかで違いが出てくるそうです。確かに地域性はあるかもしれません。社長の出身地も確認しておくと企業理解にプラスになりそうです。
また、著者が支援した転職例が紹介されているのが面白いです。特に40代の和菓子職人が金属加工の鋳物職人に転職した事例はウルトラCですね。記載がなかったのですが、この転職で年収が上がったのか下がったのか、気になる所です。
それじゃまた